ITコンサルへの40代転職|PM・社内SEの経験は通用する?年収・求人倍率・資格の統計
結論(先に3行で)
- ITコンサルの仕事は、課題の整理と構想づくり、システム選定、導入プロジェクトのPMO、業務改革の支援まで幅があります。PM・社内SE・業務の知識の経験は、導入支援やPMOの領域で活きやすいです。
- job tag の「ITコンサルタント」は889万円・平均38.3歳(PM(IT)・基盤システムSEと同じ統計区分)、有効求人倍率は0.88です。
- IPAのITストラテジスト試験は令和7年度春期の合格率15.0%・合格者平均40.4歳。資格より、課題を整理して提案した実績が先に見られます。
この記事でやること:PJや社内での「課題整理・提案・合意づくり」の経験を書き出す → ITコンサルのどの領域に近いか決める → ITコンサルを扱う窓口で求人の役割(PMO・導入支援など)を確認する。
ITコンサルの仕事はどんな種類がある?
ITコンサルタントは、企業の課題をITでどう解決するかを考え、計画し、実行を支援する仕事です。求人の役割は大きく4つに分かれます。
| 領域 | 主な仕事 | 近い経験 |
|---|---|---|
| 構想・戦略 | 経営や事業の課題を整理し、ITの方針・投資の計画を描く | IT企画、経営企画、事業部門での企画 |
| 選定・計画 | システムやベンダーの比較・選定、導入の計画 | 社内SEのベンダー選定、RFPの作成 |
| 導入支援・PMO | 導入プロジェクトの推進、進捗・課題の管理、関係者の調整 | PM、PMO、SIerのリーダー |
| 業務改革 | 業務の見直し、新しい業務とシステムの定着 | 業務部門の改善活動、システム導入の現場 |
40代でPMや社内SEの経験がある人は、導入支援・PMOの領域から入ることが多く、経験の延長で仕事のイメージがつきやすい領域です。構想・戦略の領域は、コンサルティングファームでの経験や、経営に近い立場での企画の経験を求める求人が多くなります。
PM・社内SEの経験はITコンサルで通用する?
通用する部分は多くあります。プロジェクトの計画と管理、関係者の合意づくり、ベンダーとの調整、業務部門の話を聞いて要件にまとめる力は、ITコンサルの仕事の土台です。
違いとして意識したいのは、ITコンサルは「顧客の課題を、顧客の言葉で整理し、資料で伝える」ことを繰り返す仕事だという点です。面接では、課題をどう整理したか(論点の立て方)、どう提案したか(選択肢と判断の基準)、どう合意をとったかを、具体的に説明できるかが見られます。社内SEとして経営層に説明した経験や、SIerで顧客に提案した経験があれば、その流れを話せるようにしておきましょう。
ITコンサルの年収の目安は?
| 職業(job tag) | 賃金(年収) | 平均年齢 | 月の労働時間 | 有効求人倍率 | 統計区分の注意 |
|---|---|---|---|---|---|
| ITコンサルタント | 889.0万円 | 38.3歳 | 173時間 | 0.88 | 基盤システムSE・PM(IT)と同じ値 |
| プロジェクトマネージャ(IT) | 889.0万円 | 38.3歳 | 173時間 | 1.60 | 基盤システムSE・ITコンサルタントと同じ値 |
| システムエンジニア(基盤システム) | 889.0万円 | 38.3歳 | 173時間 | 2.24 | PM(IT)・ITコンサルタントと同じ値 |
出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)。年収・年齢・労働時間は「令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成」、有効求人倍率は令和7年度のハローワーク求人統計データ。job tag は「統計データは、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません」と注記しています(2026-11-02 確認)。平均値で、個人に提示される年収ではありません。
job tag の「ITコンサルタント」は889万円・平均38.3歳で、PM(IT)・基盤システムSEと同じ統計区分の値です。有効求人倍率は0.88で、同じ区分のPM(1.6)や基盤システムSE(2.24)より低い値でした。ITコンサルの求人はハローワークより民間の転職サービスに多く出ている可能性があり、ハローワークの統計だけで求人の多さは判断できません。
ITコンサルの年収は、所属する会社(コンサルティングファーム、SIerのコンサル部門、事業会社の企画部門)と役職で大きく変わります。求人票では、年収の範囲と役職(コンサルタント・マネージャーなど)の対応を確認してください。
ITストラテジスト試験は役に立つ?
IPAのITストラテジスト試験は、経営戦略に基づいてIT戦略を立てる人の知識を証明する国家試験です。
| 試験 | 令和7年度春期 | 令和8年度 |
|---|---|---|
| ITストラテジスト | 応募7,889人・受験5,586人・合格836人(15.0%)、合格者平均40.4歳 | 前期区分(2026年10〜11月に実施中、申込は終了) |
| システム監査技術者 | 令和7年度秋期:受験2,245人・合格362人(16.1%)、合格者平均42.6歳 | 後期区分(申込 2027年1月27日〜2月27日) |
ITストラテジストの合格者の平均年齢は40.4歳で、40代の受験者も多い試験です。ただし、ITコンサルの求人では、資格より「課題を整理して提案した実績」が先に見られます。資格は、体系的な知識の証明として補助的に使いましょう。job tag の「ITコンサルタント」のページには、関連資格の記載はありませんでした。
40代でITコンサルに移るときに気をつけることは?
- 求人の役割が、構想・選定・導入支援・PMOのどれに近いかを確認する
- 出張・客先常駐の有無、稼働の繁閑(プロジェクトの切れ目)を確認する
- 年収は役職と評価制度で決まるため、入社時の役職と、評価の基準を面接で確認する
- ITコンサル・PMOは業務委託(フリーランス)の案件も多い。会社員と比べたい場合はフリーランス転向との比較と、姉妹サイトのフリーコンサルノート「ITコンサルの案件」を参照
ITコンサルの求人票はどこを読む?
ITコンサルの求人票では、仕事内容の欄で「構想策定」「IT戦略」「システム選定」「PMO」「導入支援」「業務改革」のどれが中心かを確認します。あわせて、得意とする業界(製造・金融・公共・流通など)と、テーマ(ERP、CRM、データ活用、セキュリティなど)も見ましょう。自分が長く関わってきた業界やシステムと重なる求人は、経験を説明しやすく、入社後の立ち上がりも早くなります。
役職の書き方も確認が必要です。コンサルティングファームでは「コンサルタント」「シニアコンサルタント」「マネージャー」のように役職が分かれ、役職ごとに年収の範囲と求められる役割が決まっています。40代で応募する場合、どの役職で採用される想定かを、面接で早めに確かめておくと、年収の見込みとのずれを減らせます。
面接で聞かれやすいことは?
ITコンサルの面接では、過去のプロジェクトについて「課題は何だったか」「選択肢は何があり、なぜその案を選んだか」「関係者の反対にどう対応したか」を掘り下げて聞かれることが多くあります。ケース面接(その場で課題を与えられ、考え方を説明する形式)を行う会社もあります。社内SEやPMとして経験してきた場面を、論点・選択肢・判断の順に整理しておくと、どちらの形式にも対応しやすくなります。
40代のITコンサル転職によくある迷いは?
よくあるのは「コンサル未経験でも応募できるか」という迷いです。導入支援やPMOの求人では、コンサルの経験よりも、システム導入やプロジェクト管理の実務経験を重視する求人があります。一方で、構想・戦略の領域では、経営に近い立場での経験が求められることが多いため、まずは導入支援の領域から入り、経験を広げる順番も考えられます。
1週間でやることは?
過去のプロジェクトや社内の取り組みから、課題を整理して提案した経験を3つ選び、論点・選択肢・判断・結果の順にメモします。次に、自分の業界とテーマが重なる求人を集め、求められる役割を確認します。最後に、ITコンサルを扱う窓口で、採用の想定役職と年収の範囲を聞いてください。
事業会社のIT企画とITコンサルはどう違う?
事業会社のIT企画は、自社の事業のためにITの方針を考え、社内で合意をつくり、ベンダーと一緒に実行する仕事です。ITコンサルは、顧客の会社に対して同じような支援をする仕事です。扱う課題は似ていますが、ITコンサルは複数の顧客を経験できる一方で、一つの会社に長く関わる経験は積みにくい面があります。どちらが合うかは、これから伸ばしたい経験で決めるとよいでしょう。
ITコンサルの求人を扱う窓口は?
| サービス | 種類 | 対象年齢・対象者(公式) | 地域・拠点 | 許可番号 |
|---|---|---|---|---|
| エイジレスエージェント | 職業紹介(40代・50代のIT人材向け) | 40代・50代のIT人材(ミドル層)と公式トップに記載 | 北海道・東北、関東、東海、北陸・甲信越、関西、中国・四国、九州・沖縄(公式トップの地域区分) | 13-ユ-314166。同社は労働者派遣事業(派13-316494)の許可も会社概要に記載 |
| TechClipsエージェント | 職業紹介(ITエンジニア・ITコンサルタント) | 年齢の制限は公式に記載なし。20代・30代・40代向けの転職ガイドを掲載 | 対応地域の明記なし。求人検索のエリアは東京都内(六本木・渋谷・新宿など)と「その他」 | 13-ユ-308393 |
各社公式・厚生労働省の公開情報で 2026-11-02 に確認。「—」は確認できなかった項目です。各社が自社で集計した数字(満足度・内定率・年収アップ率など)は載せていません。
ITコンサルを公式の職種に挙げているのは、エイジレスエージェント(SE・PM・PMO・ITコンサル)とTechClipsエージェント(ITエンジニア・ITコンサルタント向け)でした。PMの求人も合わせて見る場合はPM・PMOの40代転職を参照してください。
よくある質問
- 40代未経験でITコンサルになれる?
- コンサルの経験がなくても、PM・社内SE・業務部門での企画の経験を土台に、導入支援・PMOの求人から入る道があります。IT自体が未経験の場合は、求人の条件を確認してください。
- ITコンサルの年収は?
- job tag の「ITコンサルタント」は889万円・平均38.3歳です(PM・基盤システムSEと同じ統計区分)。会社と役職で大きく変わります。
- ITストラテジスト試験の合格率は?
- 令和7年度春期は15.0%(受験5,586人・合格836人)、合格者平均40.4歳でした(IPA)。
- ITコンサルは激務?
- 公的統計で、ITコンサルだけの労働時間は確認できません。job tag の同じ統計区分(基盤システムSE・PM・ITコンサルタント)の月の労働時間は173時間でした。働き方は会社とプロジェクトで違うため、面接で確認してください。
- ITコンサルのケース面接とは?
- その場で課題を与えられ、考え方を説明する形式の面接です。すべての会社で行うわけではありません。論点・選択肢・判断の順に説明する練習が役立ちます。
出典・確認したページ
- job tag「ITコンサルタント」:賃金(年収)889万円・38.3歳(同じ統計区分)、有効求人倍率0.88(2026-11-02確認)
- job tag「プロジェクトマネージャ(IT)」:賃金(年収)889万円・38.3歳(基盤システムSE・ITコンサルタントと同じ統計区分)、有効求人倍率1.6、関連資格 プロジェクトマネージャ・PMP(2026-11-02確認)
- job tag「システムエンジニア(基盤システム)」:賃金(年収)889万円・年齢38.3歳・労働時間173時間(令和7年賃金構造基本統計調査を加工)、有効求人倍率2.24(令和7年度)(2026-11-02確認)
- job tag「統計データの利用に当たっての留意点」:統計データは必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではない(2026-11-02確認)
- IPA「令和7年度春期試験の合格者発表」(2025年7月3日):応用情報22.1%、ST15.0%、SA15.5%、NW17.8%、SM14.7%、支援士19.0%と合格者平均年齢(2026-11-02確認)
- IPA「令和7年度秋期試験の合格者発表」(2025年12月25日):応用情報24.5%、PM14.3%、DB18.4%、ES15.3%、AU16.1%、支援士22.3%と合格者平均年齢(2026-11-02確認)
- IPA「試験日程」(2026年10月26日更新):令和8年度前期・後期の申込受付期間と試験実施期間(応用情報・高度試験・支援士)、受験手数料7,500円(2026-11-02確認)
- エイジレスエージェント 公式トップ:対象:40代・50代のIT人材、職種(SE・PM・PMO・ITコンサルなど)、地域(北海道・東北〜九州・沖縄)、無料(2026-11-02確認)
- TechClipsエージェント 公式トップ:ITエンジニア・ITコンサルタント向け、年収500万円以上の求人のみ、求職者無料(2026-11-02確認)
この記事は 2026-11-02 時点で公的機関・各社公式ページを確認して書いています。制度や各社の条件は変わることがあるため、申込み前に公式ページで最新情報を確認してください。体験談・口コミは掲載していません。転職の結果(内定・年収)を約束するものではありません。